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難病の子どもと家族が“社会”とつながる旅

公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を

· 2017年度 助成・支援事業紹介

離ればなれに暮らす家族、難病の現実

子どもが重い病気や障害を抱えたとき、家族の生活はどう変わるでしょう? お母さんが病院に付き添い介護を担う割合は95%。お父さんとほかのきょうだいは家に残るほか、小さいきょうだいは親戚などの家に預けられることもあり、みんながばらばらになってしまうことも。当該の子どもだけでなく、家族全員がそれぞれの場所で孤独と闘っている、それが難病をもつ子どもとその家庭の姿です。

そんな家族に、家族が一緒の特別な時間を過ごしてもらおうと、公益社団法人難病の子どもとその家族へ夢をでは、家族旅行プログラム「ウィッシュ・バケーション」と、旅に出ることができない家族向けに自宅や病室にパーティーをデリバリーする「ホームパーティー・プログラム」を手がけています。

憧れのテーマパークでもサポート体制が整い安心。

家族全員がリラックスして思い出の一日を過ごせます

旅の始まりは、地元のみなさんの大歓迎から

この夏、3人きょうだいのとあるご家族が沖縄への旅を体験しました。15歳になる2番目のお子さんが難病のため長い入院生活を送っており、家族は、病院、自宅、祖父母宅と離ればなれに暮らしています。病気を患うお子さんは、自身で身体を動かすことが難しいため、顎部分にあるレバーで動かす電動車いすを使用しており、常に呼吸器が手放せません。医療器具を携えての旅は個人ではとても難しく、家族全員一緒の旅行は夢のまた夢でした。

旅の計画から出発まで不安な様子のお母さんでしたが、那覇空港に到着したとたん、不安が一気に吹き飛びました。そこで待っていたのは、現地でサポートのベースとなっている中頭病院のスタッフとそのご家族たちの大歓迎。手作りのウェルカムボードを見たお母さんの瞳に光る涙が浮かびます。

沖縄の滞在中は、水族館や海で遊んだり、地元の方々と交流したりと、ゆったりとあたたかな時間を過ごしたご家族。「久しぶりに家族全員がそろった今日は、私たちの記念日です」と、喜びを伝えてくれました。

那覇空港での様子。家族の到着では毎回大にぎわいの大歓迎。

あたたかな気持ちで家族の沖縄旅行がスタートします

家族旅行は社会とつながる最初の一歩

ウィッシュ・バケーションは、移動や宿泊、現地でのアテンドなど、全ての行程において、企業や現地の団体の協力によって執り行われており、家族と社会のつながりを重視してプランが練られています。関係する団体には「ご家族紹介シート」をシェアして、必要な手助けや希望を詳細に伝え、万全の態勢で家族を迎える準備をします。

 

自身で身体を動かすことが難しいお子さんをもつ家族にとって、いつもついて回るのが「周囲に迷惑をかけていないだろうか」「安全に過ごせるだろうか」という不安。日常のちょっとした移動でさえ積もっていくそんな不安は家族を孤立させ、家や病室に閉じ込めていきます。この旅行と随所で受ける大歓迎は、そんな家族に、安心感と、社会に出て人とつながる勇気を与えてくれるのです。

 

ウィッシュ・バケーションの目的地は、沖縄のほか、東京や大阪のテーマパーク、舞子スノーリゾート、高野山、それから会の代表の大住力さんのふるさとである広島県福山市など、年々協力地域が増えているそう。滞在先は、申し込まれたご家族と対話を重ね、その思いがもっともかなえられる場所が選ばれます。花火やスイカ割り、雪遊び、そしてホテルの部屋で家族全員が一緒に眠るというありふれた経験までもが、闘病中の家族にとって忘れられない思い出として心に刻まれていくのです。

浅草では人力車で街を観光。

スタッフは家族全員の名前を覚えていてくれて、

昔からの友だちのように歓迎してくれます

家族とは、手をかけて「育む」もの

旅行中、闘病や暮らしに対する両親それぞれの気持ちをスタッフに語る「ペアレンツ・ダイアログ」の時間も大切なプログラムです。家族のあり方に悩み、困難を乗り越えようとする語りはていねいに記録され、家族自身、それから社会の人々への大切な道しるべとなっていきます。

旅の後には参加者が住む全国5カ所の地域で、年に1回の再会のイベント、ギビング・サンクス・パーティーが開催され、ほかの企画の参加家族、協力団体、スタッフとの絆を深め、また来年の再会を誓います。旅で生まれた絆は、旅の後もずっと続いていきます。

参加できる家族を増やし、活動をさらに活性化しようと、2019年には宿泊施設を備えた団体の拠点、沖縄レスパイトヴィレッジが開設予定。ますます多くの家族に特別な時間を過ごしてもらうため、新たなプロジェクトがスタートします。

「家族とは、『ある』ものではなく、手をかけて『育む』ものです」。これは、団体の最高顧問を務めていた医師、故日野原重明さんの言葉です。家族一緒の時間にあふれる笑顔が、明日の闘病と、それを支える絆を育みます。

「ホームパーティー・プログラム」では、シェフがごちそうを振る舞い、

アーティストが家族を盛り上げるなど、非日常をデリバリー!

・ 公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を

  団体情報はこちら(CANPAN 団体DBへ)

・2017年度 日本財団支援事業(Tooth Fairy)

 難病の子どもと家族のファミリーレスパイト(ウィッシュ・バケーション)事業

難病の子どもとその家族30家族に対し、家族旅行を提供する。また、外に出ることができない家族10家族に対して、家庭や病室でホームパーティー・プログラムを提供。全国5カ所で、難病の家族と社会のつながりの場をとなるイベントを開催。

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